2009年5月18日月曜日

弦の張替え

右は「ばよりん」として、クラシック時代の相棒。1995PINO。日本製で丁度阪神淡路大震災の年に出会った。
左は「ふぃどる」としての現在の相棒。2005神戸・アルチザンハウス。生涯連れ添うと決めてる。

PINOはほとんどそのままで、付属パーツなどは一切替えてこなかった。顎当ても。しかしながら今回、アルチの方の弦をとっかえるにあたり、テールピースのみ替える事にし、代替え品を取り付けた。(上記写真)アルチにはもともと角ばったテールピースが取り付けられていたが、スチール弦を好んで使用していたために、オールアジャスター付きのピースに替えていたのだ。が、色目は黒一色。もとのも明るい茶色で好きくなかった。PINOに使用していたテールピースはやや木目の見える茶色で、付替えた瞬間なんと美しい・・と、再び惚れてしまったあるョ。

 
なんでそこまでせなあかんかったといいますと、再び純ガット弦を張るため。一時期路上で炸裂させてた頃に張った事のあるCHORDA(コーダ)というPIRASTRO社の弦。古楽器、バロックバイオリンが搭載する弦で、音量はナイぁる。当時はただでさえ音が飛んでいく野外で響かない弦でとストレスを溜め、早々にスチール弦に張り替えた記憶がある。
写真を比較すればおわかりのように、純ガットはパスタのような感じ(左)。G線(4番線)だけはシルバー巻き。通常見かける弦は右のような弦が多い。それでもガット、スチール、ナイロンと種類があるのだが、それは芯を指していて、シルバーなどで巻かれているから同じように見える。音色ではその違いが明らかである。プロのクラシックではガットやナイロンを主に使われている奏者がほとんどと、こあら♂は予測する。スチールは独特の金属音がするため、かなり耳障りな音色がある。特に開放弦では顕著にわかる。
ある時、こあら♀が久しくセッションに来た折、「キンキンする・・」と。弾き方にも問題はあるにしろ(特にボウの右手)分かるンや・・と同時にいい環境下にいると、自然と耳もこえてくるんだ・・と。多少のショックもあったが、まぢかで聴いてる葉聖が心配になってきたのだ。
あるフリーペーパーに目が留まり、バロック楽器ではないが純ガットを使用している奏者の記事があった。415Hz(バロックピッチ)や392Hz(ベルサイユピッチ)でなく、440、442Hzというよく使われる調弦(A線から)で弾いてると。テンションがきつくなる分、駒のあたりの摩れがきつそうだが・・
もう一つ、アルチ、自慢じゃないがよく鳴る。正直セッション向きではないのだ。一時期はミュートまで付けていたこともある。ソロ思考計画の最中で、クラシックでも通用できるようにと、選んだのだ。

そんなこんなでガットにしたわけだが、難点がある。アジャスターがないのと温湿の変化を受けやすく、調弦が狂いやすい。ある意味セッション向きではない弦である。しかし、音は独特の暖かい、丸い感じ。それまでの曲の感じなどがかなり違ってくるだろうから、色々とバロック奏法にも目をむけようかと。弓まで替えるつもりはない。LIVEとかがっつりとやってくより、「親子」とかのためにもやっていきたい思考もあり(オヤジ化)、奏法では補いきれない分、張り替える試みをしてみた。最近オサボリ気味だが、ちょとずつ時間を調整しながらね~



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